[ このコラムの著者 ]
親和クリニック 総院長
音田 正光
大学を卒業後、一般外科、消化管外科、乳腺内分泌外科の臨床、および分子生物学、腫瘍学の研究に約十数年従事。その後、植毛手術を開始。
最初の5年間はFUSS手術をメインに執刀。症例数は約1,000例を超え、その後はFUE手術を行う。FUE手術の症例数は約2,000例にものぼる。
平成20年、採取に動力パンチを用いたFUE手術に関する論文を執筆。この分野における先駆的報告と評価される。
【M字はげは治らない？】
ミノキシジルが効かない場合の
治療法とは？
『M字はげは治らないの？』
『ミノキシジルが効かない場合もあるの？』
鏡を見るたびに気持ちが落ち込むM字はげ。生え際が徐々に後退していくことは、薄毛の悩みを日に日に深刻なものに変えていきます。
しかし、諦めるのはまだ早いです。なぜなら、M字はげを改善できる治療法があるからです。
そこで今回は、M字はげでお悩みの方に、M字はげの原因や治療法について解説していきます。
この記事を読めば、ミノキシジルが効かないM字はげでも薄毛を改善できる治療法がわかります。
目次
M字はげとは
M字はげとは、左右の生え際が後退し、M字に見える状態をいいます。
M字はげは自分で確認しやすい薄毛のため、頭頂部の薄毛に比べると悩みが深刻になりやすいです。他人の視線も気になりやすいため、どうにかして薄毛を改善したいと思われる方も多いです。
M字はげは目立ちやすいという反面、頭頂部に比べると薄毛になっていく様子に気づきやすいため、治療を早く開始できるというメリットもあります。薄毛治療は開始が早いほど効果を発揮しやすいため、左右の生え際が後退していると感じたら、早めに薄毛治療を開始すると良いでしょう。
M字はげの見分け方
M字はげの見分け方は、おでこの一番上のシワから生え際までの間が指2本以上離れているかどうかが目安です。M字はげに明確な基準や見分け方がないため、あくまでも目安となりますが、ご自身の生え際を鏡で確認してみましょう。
また、10代の頃の写真と見比べてみることも良いでしょう。若い頃よりも生え際が後退しているようなら、M字はげが進行している可能性があります。
その他に、アメリカのハミルトン医師が作った「ハミルトン・ノーウッド分類」を参考にすることも有効です。Ⅰ型やⅡ型に該当しているかを確認してみましょう。
ハミルトン・ノーウッド分類
Ⅰ型：生え際のラインがわずかに後退している状態。
前頭部や頭頂部には薄毛の症状は見られず、この時点で治療を開始すれば薄毛の進行は食い止められる状態です。
Ⅱ型：生え際が徐々にM字に後退している状態。
多くの人が薄毛を実感する状態です。頭頂部・つむじの薄毛はまだ見られず、髪型によっては薄毛感をあまり感じない状態です。
M字はげを改善するには？
M字はげを改善するには、できるだけ早くクリニックでの治療を開始することが大切です。なぜなら、M字はげの原因がAGA（男性型脱毛症）だった場合、セルフケアでは改善できないからです。
しかし、まずは治療以外の方法でM字はげを改善したいとお考えの方も多いでしょう。手軽にできるM字はげの対策や改善方法は以下の3つです。
- 生活習慣を見直す
- 頭皮マッサージを行う
- 髪型を変える
それぞれ解説いたします。
生活習慣を見直す
M字はげが気になる場合は、生活習慣を見直すことから始めてみましょう。バランスの良い食事、適度な運動、睡眠の質向上を心がけ、規則正しく健康な毎日を過ごすことが大切です。
- 食事：髪の成長に欠かせないタンパク質やミネラル、ビタミンが豊富な食材を取りましょう。外食やインスタント食品を減らし、辛いものや甘いもの、脂っこいものはできるだけ避けましょう。
- 運動：1日30分程度の軽い運動を維持できるように心がけましょう。なるべく1駅歩いたり、階段を使ったりしましょう。運動は血行を促進し、毛髪の健やかな成長を促します。
- 睡眠：睡眠時間は7時間は確保しましょう。髪の健康に欠かせない成長ホルモンは夜10時から朝2時の間に分泌されます。寝る前はストレッチなどでリラックスをしつつ、早寝早起きを心がけましょう。
髪の成長に良いことは、心身の健康にも良いことばかりです。生活習慣が乱れていると感じる場合は、少しづつでも良いので改善をしていきましょう。
頭皮マッサージを行う
頭皮マッサージを行うことで、頭皮の血流を促進できます。頭皮マッサージはリラックス効果もあるので、デスクワークに疲れた時や入浴時に行うのも良いでしょう。
頭皮マッサージをする際は、清潔な手で行い、強い刺激を与えすぎないように注意してください。M字はげの部分は目立ちやすい場所のため、指の爪や押し過ぎによって肌を傷めないよう優しく行うと良いでしょう。
髪型を変える
髪型を変えることで、M字はげを目立ちにくくすることができます。
M字はげが目立ちにくい髪型としておすすめなのが、
- おしゃれ坊主
- ソフトモヒカン
- ツーブロック
- パーマ
などが挙げられます。髪型のおしゃれを楽しむことで、M字はげも気になりにくく感じられるようになるでしょう。
ただし、ここで紹介した対策は根本的な解決には結びつきにくいです。なぜなら、いずれもM字はげの原因へのアプローチが弱いからです。特にM字はげの原因がAGA（男性型脱毛症）だった場合、ほとんど効果はありません。
M字はげのお悩みを解決したい場合は、そもそもの薄毛の原因をしっかりと把握し、適切な治療を選択する必要があります。次にM字はげの原因を解説していきます。
M字はげとは
M字はげの主な原因は、以下の3つが考えられます。
- AGA（男性型脱毛症）
- 牽引性脱毛症
- 生まれつき（遺伝）
それぞれを解説します。
AGA（男性型脱毛症）
M字はげの主な原因1つ目は、AGA（男性型脱毛症）です。
AGAは、男性ホルモンであるテストステロンが、5αリダクターゼという還元酵素と結びつき、DHT（ジヒドロテストステロン）に変換され、DHTが脱毛を促すことで薄毛が進行します。
5αリダクターゼⅡ型は前頭部や頭頂部に多く存在します。そのため、薄毛になると生え際や頭頂部から薄毛が進行するケースが多いです。AGAは進行性の脱毛症であるため、一度発症すると完治させることはできません。また、AGAは体内のホルモンバランスの変化によることが原因であるため、市販されている育毛剤や頭皮マッサージなどで改善することはありません。
AGAが発症する確率は、20代で約10%、30代で約20%、50代になると約40%となっています。つまり、若い世代の人でもAGAを発症する可能性があり、年齢を重ねるほど発症する確率は高まっていきます。
ただし、AGAは進行を抑制したり発毛を促したりする治療法が確立されています。薄毛治療の専門医でAGA診断を受け、早期に治療を開始すれば薄毛は改善できるようになってきています。
牽引性脱毛症
M字はげの主な原因2つ目は、牽引性脱毛症です。
牽引性脱毛症とは、髪の毛を引っ張り過ぎることによって薄毛になってしまう脱毛症をいいます。髪を引っ張り過ぎると、テンションがかかっている部分の髪の毛が抜けやすくなります。この状態が日常的に続けば、徐々に薄毛が進行してしまうのです。
牽引性脱毛症を起こしやすい髪型は
- ポニーテール
- カチューシャやヘアバンドを使った髪型
- 分け目が常に同じ位置の髪型
などとなっています。
牽引性脱毛症によるM字はげが心配な場合は、ポニーテールやヘアバンドを使った髪型をやめ、髪を引っ張り過ぎないようにしてみましょう。分け目の位置を変えてみることも有効な対策となります。
生まれつき（遺伝）
M字はげの主な原因3つ目は、生まれつき（遺伝）です。
左右の剃り込みが生まれつき深い場合、M字はげのように見えてしまう場合があります。生まれつきである場合はM字はげを気にすることはありませんが、どうしてもM字はげのような剃り込みを改善したい場合もあるでしょう。
生まれつき剃り込みが深い場合でも、治療によって見た目の印象を改善することは可能ですので諦めることはありません。
次にM字はげの治療法について解説していきます。
M字はげは治療で改善できます
M字はげは治療で改善することができるようになっています。M字はげの主な原因はAGA（男性型脱毛症）である場合が多いですが、AGAは医学的エビデンスによって効果が証明された治療法が確立されています。
薄毛治療の専門医のもとで適切な治療を行えば、薄毛になった見た目の印象は改善できます。
また、AGAによる薄毛の範囲が拡がっている場合や牽引性脱毛症、生まれつき剃り込みが深い場合でも、薄くなっている部分に毛髪を増やす治療法がありますので諦める必要はありません。M字はげの主な治療は以下の3つがあります。
- 内服薬治療（フィナステリド・デュタステリド）
- 外用薬治療（ミノキシジル）
- 自毛植毛（自毛の移植手術）
それぞれを解説します。
内服薬治療（フィナステリド・
デュタステリド）
M字はげの治療法1つ目は、内服薬による治療です。
内服薬による治療は、5αリダクターゼの働きを抑制することで、テストステロンがDHTに変換されるのを阻害することができます。この作用によりAGAの進行を抑えることができるので、M字はげになっていくのを止める効果を発揮できます。
薄毛治療の内服薬には、フィナステリドとデュタステリドの2種類があります。それぞれの違いは、5αリダクターゼへの作用の仕方です。
- フィナステリド：5αリダクターゼⅡ型に作用する
- デュタステリド：5αリダクターゼⅠ型とⅡ型の両方に作用する
5αリダクターゼⅡ型は生え際に多く存在しますので、フィナステリドはM字はげの治療に非常に有効です。また、M字はげ以外にも薄毛が認められる場合やAGAの進行が早い場合には、デュタステリドが用いられる場合もあります。
いずれの内服薬もAGAの進行を抑えることはできますが、AGAそのものを完治させることはできません。つまり、M字はげの範囲がこれ以上広がるのを防ぐことが内服薬治療の役割です。そのため、薄毛をより効果的に改善するためには、発毛剤である外用薬（ミノキシジル）を併用する場合が多いです。
外用薬治療（ミノキシジル）
M字はげの治療法２つ目は、外用薬による治療です。
AGAの外用薬として用いられるのがミノキシジルです。ミノキシジルはもともと高血圧治療の薬として開発されましたが、その副作用として多毛が認められたため、発毛剤として転用されるようになりました。
ミノキシジルの効果は血管の拡張による血流の改善です。髪の毛は頭皮の毛細血管によって栄養が運ばれています。ミノキシジルは頭皮の毛細血管の血流を改善することで、太く長い毛髪の成長を促進することができます。
M字はげにはミノキシジルが
効かない場合も
ただし、M字はげにミノキシジルが効きにくい場合や効かない場合もあります。
ミノキシジルが効きにくい場合は、内服薬との併用をしていない時です。ミノキシジルにはAGAの進行を抑えることはできません。あくまでも毛根が残っている部分に発毛を促すことしかできないため、AGAを発症している場合やその進行が早い場合はミノキシジルが効きにくくなります。
また、ミノキシジルが効かない場合は、薄毛が進行して毛根が死滅している時です。また、もともと毛髪が生えていない部分にもミノキシジルは効きません。あくまでも毛根が残っている場合に、その成長を促せるのがミノキシジルとなります。
ミノキシジルが効かないM字はげの場合、どうすれば良いのでしょうか？もはや諦めるしかないのでしょうか？実は薄毛治療にはまだ切り札が残されています。それが次にご紹介する第三の治療法『自毛植毛（自毛の移植手術）』です。
自毛植毛（自毛の移植手術）
M字はげの治療法3つ目は、自毛植毛による治療です。
自毛植毛とは、AGAになりにくい後頭部や側頭部の自分の毛髪を、毛根の組織ごと移植する外科手術です。移植した毛髪が定着すれば、その場で生え変わり続けることができます。薄毛になった部分に毛髪を回復させることができるため、見た目の印象を改善したり、もともと毛が生えていなかった部分も自分の毛を生やしたりすることができます。
M字はげの部分に自毛の移植を行えば、剃り込み部分の薄毛が改善できます。移植した毛髪は自分のものであるため、風合いが自然でバレにくく、副作用のリスクもありません。
移植した毛髪が定着すれば生え続けることができるので、洗髪や散髪もいままで通りに行えます。薬を飲んだり塗ったりする日々の手間暇がないため、毎日がとても楽に過ごせます。パーマやヘアカラーなどもできるため、おしゃれを存分に楽しむこともできます。自毛植毛なら1回の治療で完了できるので、定期的な通院の必要もありません。
自毛植毛はM字はげを改善する切り札といえます。
- 『この先も薄毛の悩みとともに暮らしたくない』
- 『M字はげを改善して充実した毎日を送りたい』
このようにお考えならば、自毛植毛はとてもおすすめです。
自毛植毛をすれば、M字はげの部分に自分の毛髪を回復させることができるので、薄毛のお悩みを根本から改善できます。
M字はげの改善に
自毛植毛をおすすめする
3つの理由とは？
M字はげの改善には自毛植毛がおすすめです。その主な理由は以下の3つです。
- 薄毛になった見た目を改善できるから
- 他人の視線が気にならなくなるから
- 治療の効果が長く続くから
それぞれ解説いたします。
薄毛になった見た目を
改善できるから
M字はげの改善に自毛植毛をおすすめする1つ目の理由は、薄毛になった見た目を改善できるからです。
AGA治療薬による薄毛改善には限界があります。なぜなら、毛根が死滅した部分やもともと毛が生えていない部分には毛量を回復させることができないからです。
AGA治療薬は、AGAの進行を抑えつつ、残された毛根の成長を促すことで薄毛を改善していきます。つまり、AGAが進行して毛根が死滅した部分には効果がありません。また、生まれつきM字が薄い場合にも改善効果はありません。
M字はげのお悩みの根源は、剃り込み部分の毛が薄いことにあります。生え際に毛が生えればお悩みは解決できますが、自毛植毛以外の方法で失った毛量を回復させる手段はありません。
自毛植毛なら、薄毛になったM字部分に毛髪を回復させることができます。移植した毛髪が定着すれば生え続けることができるため、薄毛になった見た目を根本から改善できます。
他人の視線が気にならなくなるから
M字はげの改善に自毛植毛をおすすめする2つ目の理由は、他人の視線が気にならなくなるからです。
自毛植毛なら生え際部分の毛髪を回復させることができるため、他人の視線を額に感じることはなくなります。生え際に生えている毛髪は自分のものなので、自毛植毛がバレるような心配もほとんどありません。
風合いが自然なので、自分でもどれが移植した毛髪なのか区別するのは難しいでしょう。入浴やスポーツで汗をかいても、近距離で顔を見られても、他人の視線が怖くなくなります。
自毛植毛をすれば、薄毛になる以前の自信を取り戻すことができます。
治療の効果が長く続くから
M字はげの改善に自毛植毛をおすすめする3つ目の理由は、治療の効果が長く続くからです。
移植した毛髪が定着すれば、そのまま生え続けることができます。移植した毛髪はAGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部のものです。後頭部や側頭部の毛髪は、移植後もAGAの影響を受けにくいため、自毛植毛の効果はずっと長く続くことになります。
一方、薬物による薄毛治療は、薬の使用をやめてしまえばAGAが再び進行を始めます。AGAは完治することができないため、薬の効果はAGAを抑制しつつ発毛を促しているだけだからです。
M字はげの治療を行うなら、治療の効果が長く続く自毛植毛がおすすめです。自毛植毛をすれば、定期的な通院も不要ですし、日々の手間暇もかかりません。毎日がとても楽に過ごせ、ストレスフルな人生を楽しむことができます。
自毛植毛なら症例が豊富な
親和クリニックへ
M字はげが治らないとお悩みの方は、薄毛治療の親和クリニックへご相談ください。親和クリニックでは、無料相談を行っています。
親和クリニックは、新宿、銀座、名古屋、大阪、福岡に5院を展開。年間1,500件以上の自毛植毛手術の実績があるため、M字はげの治療も症例が豊富です。
親和クリニックの自毛植毛は、
- メスを使わず傷や痛みが残りにくい
- 定着率が高く、仕上がりも自然
- 日帰りで入院不要、翌日から洗髪できる
といった特徴があります。
特に自毛植毛手術の傷や痛みが不安な方は、親和クリニックへご相談ください。0.6～0.8mmの極細のパンチブレードを使うため、ダウンタイムが少なく日帰り手術が可能です。
M字の生え際も自然なデザインを再現しますので、薄毛になる前の状態に近づくことができます。自毛植毛でM字はげを改善できれば、日々の生活をもっと楽しくエンジョイできることでしょう。
まとめ
M字はげを治すなら
自毛植毛がおすすめ
今回は、M字はげが治らないと心配されている方のために、M字はげの原因や治療法について解説しました。
生え際は目立つ部分であるため、自分も気になりますし、他人の視線も感じやすいです。そのため、M字はげを改善したいと考える方は多いでしょう。M字はげを改善するには、その原因を正しく知り、適切な治療を行うことが大切です。
M字はげを効果的に治すには自毛植毛がおすすめです。自毛植毛なら、薄毛になった部分に毛髪を回復させることができるからです。自毛植毛の親和クリニックでは、M字はげでお悩みの方のために、無料相談を実施しています。
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